記事→株主総会以降、株価は穏やかな推移ですが、これで満足しているホルダーは少ないでしょう。やはりポジティブIRが出てこないと、株価は大きく動きません。
そこで、これから出てくるポジティブIRを予測してみましたので、お付き合い願います。
1.まずは、真新しいパイプラインの追加を告げるIRが突然出てくる可能性があります。これまでも
・平成28年12月9日「ネオアンチゲンペプチドワクチンの開発開始のお知らせ」
・平成30年3月29日「理化学研究所とiPS細胞由来NKT細胞療法に関する共同研究契約を」
など、青天の霹靂のごとく、リリースされています。
このような突然の「新パイプライン取り組み開始」は、いつ出てもおかしくはありません。株主総会でも「パイプラインの入れ替え」は積極的に行い「常に最先端のパイプラインを揃える」旨の発言がありました。例えば、先の決算説明会動画で「iPSにかかわらない細胞療法のパイプラインを検討中」との具体的なコメントも社長の口から出ています。
2.次に抗体医薬です。
「出します、出します」と言いながら、なかなか出ませんが、先日の株主総会での質疑応答で、
「抗体医薬PLのリストアップが遅れているが?」との質問に対して
⇒「競合他社に情報が漏れないよう、なかなか出せなかった。既に製薬企業と話を始めており、特許申請も行っている」との具体的なコメントが社長からありました。予想以上に進捗しているな、との印象を得ました。
「免疫調整因子抗体は、今上半期終段?から順次リストアップ予定」とコメントがありました。私には「しゅうだん」と聞こえましたので「終段」ではないかと思います。ならば、「今年の8月~9月辺り」ということでしょうか(私見)。発表があれば、その内容に「ライセンスアウト先の会社名」や「特許取得中」など、具体的な内容まで言及されれば、さらにインパクトのあるIRになります。
3.次にGRN‐1201(メラノーマ)第Ⅰ相完了のIRです。
「GRN-1201(メラノーマ)は数カ月以内に安全性・免疫リスポンス等リリース予定」
「見栄えが良くなるよう、追加の試験を行っているので、発表が遅れている」
とのことでした。
GRN-1201の本命は、現在第Ⅱ相進行中のキートルーダとの併用治験(肺がん)ですから、おそらくは第Ⅰ相治験(メラノーマ)は、良好な結果発表IRを出して、第Ⅱ相(メラノーマ)は開始せずに、キートルーダ併用治験に集中するのだと思います(私見)。第Ⅰ相治験(メラノーマ)の良好な結果発表IRは、本命治験(キートルーダとの併用)を引き立てる基礎資料的な位置づけで良いのではないでしょうか(私見)。
総会でも株主から「GRN-1201(メラノーマ)第Ⅰ相結果は、くれぐれも否定的な出し方はしないで欲しい」との要望がありましたが、そこは抜かりはないものと思います。
第Ⅱ相完了時期については、「GRN-1201(キートルーダ併用)は、2020年度リードアウトの予定」とのコメントが会社説明会でありました。
4.iPS-NKTの臨床試験開始は、色んな情報を整理すると、今のところは「今年度中に開始」だということのようです。「Ⅱ相で条件付き承認を得るべく、当社(ブライトパス)が申請する方針。」とのコメントも株主総会でありましたので、条件付き申請までの流れを目下川崎研究所で鋭意準備しているものと思われます(私見)。
5.完全個別化ネオアンチゲンについては、
「完全個別化は、2020年度中に臨床試験入りを予定」とのコメントが株主総会でありましたが、是非とも中間報告的なIRを出して欲しいものです。「探索から作製までを包括的に当局に認めさせる」とのコメントもありましたが、このパイプラインについては、世界中にライバルもいますので、スピード感を持って取り組んで欲しいと思います。
6.この他、新たなアカデミアとの共同研究開始のIRなどが出てくる可能性もあります。永井社長や中村SCOの人脈もかなり拡がってきているはずですので、最先端のパイプライン探索に寄与する新たな共同研究パートナーの出現に期待します。
・