ブライトパス・ストーリー

バイオベンチャー、とりわけブライトパス・バイオについての情報を発信します。

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記事:AMED「革新的医療技術創出拠点プロジェクト 平成30年度成果報告会」での古関先生の報告議事録。

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記事→賢者BMさんから教えていただいた情報ですが、今年 2月27日~2月28日にベルサール東京日本橋イベントホールで開催されたAMED主催の30年度成果報告会での、古関明彦先生(iPS-NKTの立役者)の口演議事録を読みました。該当部分は108ページ~112ページ

https://www.amed.go.jp/content/000051365.pdf

詳しく読んだことがなかったので、いくつか新たな発見もありました。

口演の中では「ブライトパス・バイオ」の社名が二度出てきます(太字は私が加工)。

NKT 細胞を標的とした臨床試験は、既に20年を越える地道な研究により効果が確認されており、iPS-NKTというPLの強味と安定感を改めて再確認することが出来ます。

既に読まれた方も多いとは思いますが、以下に古関先生の報告部分を抜き出しておきますので、参考にしてください。

iPS-NKT 細胞を用いた免疫細胞療法の
開発                                          古関 明彦

理化学研究所の古関と申します。今回、千葉大学拠点のサポートをいただきながら、iPS 細胞に由来するNKT 細胞を用いたがんの免疫細胞治療の開発ということで、理研千葉大学慶應義塾大学国立病院機構、IDファーマ、ブライトパス・バイオ、これらの機関の共同研究として開発を進めています。
 この NKT 細胞については先ほど藤井先生のほうからご説明いただきましたので、簡単な説明にとどめさせていただきますが、非常に強いアジュバント効果を持つ細胞です。22 年前に私たちが谷口克先生と最初の論文を出したときに、この細胞を活性化して戻すことで非常に強く抗腫瘍活性がみられたのを見て、そこから20 年かけて藤井先生、千葉大の本橋先生、多くの方がこの治療を人間のほうにもっていこうとしています。
 大事なポイントはこの NKT 細胞は基本的にはmonomorphic、ほとんど一つのタイプの T 細胞受容体しか出さない。同時に相手になるリガンド、これは HLA の一つですが、普通の HLA は多くの多型があるわけですが、CD1 にはまったく多型がありません。ですから、私の NKT 細胞は皆さんの体の中でもちゃんと機能することができるはずです。ということで、NKT 細胞を iPS 細胞からつくることで、誰かの NKT 細胞に由来する iPS 細胞を別の方の体の中で機能させることで治療できないかというのが、ここの基盤にあるアイデアです。
 既に、NKT 細胞を標的とした臨床試験千葉大学を中心に多く行われています。特に本橋先生は既に進行肺がんに対して NKT 細胞を活性化させる樹状細胞療法を今から20 年近く前からスタートしているわけですが、そこで延命効果は明らかに認められて、しかもそれは再現性がある。
 それに上乗せして耳鼻咽喉科の岡本先生たちは、これを頭頸部がんにアダプトできないか。そのときには、まず NKT 細胞のリガンドをパルスした樹状細胞を鼻粘膜にdisseminateして腫瘍に集めて、そして活性化した NKT 細胞、これは患者さまの血液から増やしたものですが、それを栄養動脈からカテーテルで導入することで、その二つをコンバインすることで腫瘍を小さくできないか。そういうスタディをやっていらして、その中で一定の効果
が見られたわけです。
 しかし、実際に自家の NKT 細胞を増やすのは大変な労力でもありますし、増えたり増えなかったりするので、これを普通の一般的、標準的な治療にもっていくことはなかなか難しいだろう。ということで、iPSを使ってNKT 細胞を増やして、それを使えないかということで、私たちは 10 年くらい前から藤井先生たちとの共同研究で仕事を始めたわけです。
 この NKT 細胞は T 細胞ですので、固有の T
細胞受容体をもっているわけです。T 細胞の分化というのは、T細胞受容体の遺伝子組み換えのパターンに非常に強く依存していますので、普通のES 細胞や iPS 細胞を分化させてもNKT 細胞はほとんど出てこないのですが、NKT 細胞をリプログラムして iPS 細胞をつくって、それをもう一度 T細胞に分化させると、それは NKT 細胞にしかならないという原理を私たちはマウスのほうで知っていましたので、健常者の末梢血からNKT 細胞をいただいて、それをリプログラムして、それらを再度、分化で増やして、それを患者さまの腫瘍の中に投与しよう。その上で最初に安全性を評価しようということで、AMED の支援のもとに研究を続けてきたわけです。
 現在、採血の部分と実際の治験の部分を千葉大学で実施するという形で進めていて、今はいくつかのマスターセルバンクをつくりつつあるところです。千葉大学臨床試験部の大変なご尽力の下に多くの iPS 細胞をつくっていて、今年の 9 月に2 回目のマスターセルバンクができて、来年度中に治験に入りたいと思っているところです。
 スライド17 ページ目は実際に iPS 由来の NKT細胞、ヒトの細胞は効果があるのかというのを示しています。リガンドパルスした樹状細胞で刺激すると、iPS 由来の NKT 細胞はものすごい量のγインターフェロンを出しますし、また試験管の中での細胞を殺す NK 様の活性を見ても、普通の NK 細胞よりも相当強い活性がある。
 またこれは藤井先生にやっていただいた実験ですが、腹腔の中で腫瘍をつくって、そこに iPS 由来の NKT 細胞を加えると、腫瘍の増殖を非常に強く抑制する。またネズミの体の中で、ほかの人の、あるいは同じ人の NK 細胞を活性化することができる。すなわちアジュバント効果もあることが分かってきました。ですので、おそらくiPS からつくった
NKT 細胞は、ある程度の機能はもっているだろうということが分かってきたわけです。
 ただ、これをほかの方の体の中に入れるわけですから、そのほかの体の中で機能するかどうかというのは大きな問題なわけです。これはまだ実際に治験を待たないといけないわけですが、マウスで行ったアロの ES からつくった NKT 細胞で先ほどの藤井先生のアジュバント活性のアッセイを見ると、ちゃんと腫瘍を抑制することができますので、アロであったとしてもちゃんと機能する。
 実際に僕らは頭頸部腫瘍でやろうとしていますので、頭頸部腫瘍に対して機能するかどうか。これは頭頸部腫瘍由来の皮下腫瘍をつくって、そこにiPS-NKT 細胞を投与するわけですが、ちゃんと抗腫瘍活性はあることが分かった。
 現在、iPS-NKT 細胞の製造を、GMP グレー
ドのものをつくるためのさまざまな試薬や、あるいはこれは AMED で理研の中につくっていただいた CPC ですが、そういった施設も十分に整いました。そして今、前臨床というか非臨床試験をこれは CRO でやっているのですが、その辺もおよそ問題がないことが分かってきました。
 それで第Ⅰ相の試験プロトコル、スライド23 ページ目は千葉大学ブライトパス・バイオの 3 者でつくったものですが、再発頭頸部扁平腫瘍の患者さんに対して、3×107を2 週間おきに3 回投与する。
そして主要評価項目は制限毒性の発現割合ということで、来年度中に何とか臨床入りしたいと考えているところです。以上です。」

BMさん、有り難うございました。

いよいよ、iPS-NKTの申請→臨床試験開始のタイミングに注目が集まります。

 

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