ブライトパス・ストーリー

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記事:ブライトパスバイオの決算短信を読み返してみました。

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記事→金曜日にリリースされました決算短信を読み返してみました。

iPS-NKTについての確かな根拠ある自信なのか、はたまた過度な思い込みなのかは、知る由もありませんが、かなり自信に満ちた書きぶりが印象に残りました。

以下短信より引用して解説させていただきます。

1、まず、

「国内バイオテック企業の株価指数は1年前とほぼ同水準ですが、企業別にみると、株価の浮沈は分かれている状況です。
かかる環境下において、当社は、後述するとおりiPS細胞由来再生NKT細胞療法の研究開発環境を整え、事業化に向けて一歩前進しております。」

という部分です。

この中で、私が注目したのは「事業化に向けて」という言い回しです。

iPS-NKTは順調に進捗しているとは言え、まだ第Ⅰ相の半ばです。

この段階で「事業化」という活字を用いるのは、なかなかの自信です。

川崎研究所では既に先を見越してGMPに対応し得る製造工程に改善を重ねており、プラットホームを構築し、またオプション権を実行し、確かに事業化への道筋は出来つつあります。

まるで、どこかのメガファーマーと既に水面下で仮契約を済ませているかのような振る舞いです。

2、次に、

「がん治療用細胞医薬として、がん抗原を認識するキメラ抗原受容体(CAR)を付加したCAR-T細胞療法の開発がグローバルで進められています。

NKT細胞は、これらに多く用いられているT細胞やNK細胞、γδT細胞に対して、差別化された機能を有し、今後CAR-T細胞療法の土台となる免疫細胞として、大きな存在感をもって台頭してくることが想定されます。」

という部分で「大きな存在感を持って台頭してくることが想定されます」というコメントも、見方によっては、買い被り過ぎとも取れます。また裏を返せば、確固たる根拠による自信の表れとも言えます。

3、3点目は、

「当社は、本細胞療法の研究開発に、開発元の国立研究開発法人理化学研究所とともに取り組んでまいりましたが、2022年11月にオプション権を行使し、全世界で独占的に開発・製造・販売するライセンスを取得しました。
本ライセンスにより、1) iPS由来NKT細胞の他家細胞療法使用を広範かつ排他的に保護する「特許」(日米欧で登録済み)、2)現在進行中の治験によって臨床上の安全性と一定の有効性の示唆が期待される「マスターiPSセルバンク」、3)マスターiPSセルバンクからNKT細胞へ高純度で大量に分化誘導させる「製造法」の3つで構成されるプラットフォームを構築できました。」

この部分では、プラットホームを構築できたことの有用性を強調しています。確かに、突破口さえ開くことが出来れば、大きな広がりは期待できます。

4、4点目は、

「このプラットフォームは、いろいろながん種のがん抗原に対するCAR遺伝子を導入した、新たな遺伝子改変iPS-NKT細胞医薬へ展開する土台となり、幅広いがん種と世界の幅広い地域への展開を可能にします。
2022年11月には、世界で初めてiPS-NKTプラットフォームで作製したプロトタイプのCAR-iPSNKTを2022年度米国癌免疫療法学会(Society for Immunotherapy of Cancer、以下「SITC2022」)年次会議で発表し、in vitro*3での抗腫瘍効果を示しました。
2023年5月には、米国Artisan Bio社から遺伝子編集技術を導入する契約を締結し、固形がんを含む様々な適応症に対して高度な遺伝子組み換え型CAR-iPSNKTを利用した細胞療法プログラムを創出することが可能となりました。」

ここでは、CAR-iPSNKTに言及しています。

注目したいのは、わざわざArtisan Bio社から遺伝子編集技術を導入する契約を締結したことです。

ブライトパスの全てのアクションは、固形がん対応の遺伝子組み換え型CAR-iPSNKTにフォーカスしているように見えます。


第Ⅰ相は順調に進んでおり、臨床上の安全性における問題も報告されていませんので、今のところは順調に進んでいるようです。

6月22日の株主総会で、永井社長がどこまで踏み込んだ説明をされるのか、注目が集まります。

 

 

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