記事→11月19日に日経バイオテクOn-lineから出たニュースには一瞬目を見張りました。「近くCDMOと契約予定」とはライセンスアウトのこと?やっと来たか!と思われましたが、CDMOとの契約はライセンスアウトではありません。
ただ、CDMOとの契約にはプライトパスの意図と決意が明確に表れており、BP2202がライセンスアウトまで到達出来るかどうかは未知数ですが、現状のブライトパスとしては最善の選択であると思われます(私見)。プライトパスだけでライセンスまで持っていくのは無理な話です。最先端のノウハウと経験を持つCDMOの力を借りるのが得策です。
そこで、この記事では、CDMOとは?についての情報をご提供させていただきます。
CDMOとは「開発業務」や「製造業務」を受託する企業を意味しています。英語の「Contract Development and Manufacturing Organization」の略語で、日本語では「開発製造受託機関」と訳されます。
ただ、バイオ医薬品の場合は単なる「受託機関」ではありません。
バイオ医薬品のCDMOは、バイオベンチャー(プライトパス)が薬のタネ(BP2202)を生み出した段階で、それ以降の手順の委託を受けます。請け負ったCDMOは治験のため人間へ投与する薬を作る段階から、開発プロセスに参画します。これは高度な製剤技術が必要で、その出来栄えは医薬品の投与の難易度や効果を左右します。
ですから、CDMOの力量がそのまま治験の成否を決めると言っても過言ではありません。
また、CDMOとの契約には大きなコストが必要ですので、自信の持てるパイプライン(BP2202)でなければ、ゴーサインを出すことはないでしょう。
国内のCDMOには富士フイルムホールディングス、AGC、日東電工、リコー、味の素なとがありますが、今回は「海外の医薬品開発製造受託機関(CDMO)へ製造を移管するための工程確立を進めており・・・」とありますので、おそらく海外の大手CDMOと契約することになるのだと思われます。
海外のCDMOは海外の規制にも精通しており、蓄積されているノウハウも魅力的です。
大手CDMOでは、
・ロンザグループ(スイス・バーゼル)
・サーモフィッシャーサイエンティフィック
(マサチューセッツ州ウォルサム)
・キャタレント(ニュージャージー)
などが挙げられます(売上ベスト3のCDMO)。
さて、BP2202がこれからどのように変身していくのか?ブライトパスとCDMOとの密な連携が重要ですが、契約するCDMOのスピード感と最先端のノウハウが試されます。
CDMOとは?→CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)とは?:日経バイオテクONLINE