記事→7月3日に「BP2202が米国FDAからオーファンドラッグの指定を受けた」とのPR情報がリリースされました。
このオーファンドラッグ指定とは?そしてブライトパスにとっての意義・メリットについてまとめてみました。
リリースされたPR情報に「今回の認定はマイルストーンである」と書かれています。
これはBP2202をライセンスアウトするというゴールまでの中間のマイルストーンという意味です。
ライセンスアウトの段階的に支払われるマイルストーンとは異なります。
さて、今回の認定が、BP2202のライセンスアウトにとってどのようなメリットがあるのか以下検証してみました。
①治験申請において優先的に審査してくれる。
オーファン指定を受けた医薬品は、FDA(米国食品医薬品局)による審査が優先的に行われ、承認までの期間が短縮される可能性があります。 これは時間との競争であるライセンスアウトレースには極めて大きなメリットです。
②臨床試験費用に対する税額控除がある。
臨床試験を実施する際の費用の一部について、税額控除を受けることができます。
③開発助成金の交付
開発に必要な資金を支援するためのこれも、資金難のブライトパスにとっては、大きなメリットです。
③7年間の市場独占権を与えられる。
オーファン指定を受けた医薬品は、承認後7年間、他の競合品に先駆けて市場で独占的に販売することができます。 同業他社の類似商品の開発をけんせいし、他社の追従を防ぐことができます。これも大きなメリットになります。
④受益者負担金の免除
新薬承認申請時にFDAに支払うべき費用(受益者負担金)が免除される場合があります。 これも資金難のブライトパスには有り難いメリットです。
⑤開発相談の優先
FDAに対する開発に関する相談が優先的に受けられます。常にFDAとのパイプが保証され、承認までの道筋を最短ルートで歩むことが出来ます。
⑥再審査期間の延長
承認後の再審査期間が延長される場合があります。
これらのメリットは、希少疾病の治療薬開発の促進し、結果として患者さん達の早期救済に繋がります。
近年の米国オーファンドラッグ認定は、以上のようなメリットがあるので、BP2202の第Ⅰ相開始を目指すブライトパスにとっては、頼もしい援軍となるわけです。
BP2201の第Ⅰ相臨床試験で初期的な安全性と臨床活性が確認されました。その進化パイプラインであるBP2202は、iPS-NKT細胞をプラットフォーム(土台)として、様々ながん種の様々ながん抗原に対するCAR-iPSNKTの開発・展開が可能です。つまり、このBP2202が承認されれば、他部位のガンにも横展開が可能ですので、横展開した数だけパイプラインが増えることになります。そして、ぶの収益も横展開ごとに増えることになります。
このプラットフォーム方式は言わば打ち出の小槌です。その最初の製品として、多発性骨髄腫を標的とするCAR-iPSNKTの開発(BP2202)が進められています。
先週金曜日のストップ高が、このような背景を踏まえてのものではないと思います。
説明はあとからついてくるもので、株価は多種多様な要因で上がったり下ったりします。
ただし、このようなと確かな背景がジワジワとマーケットに浸透していけば、ブライトパスの株価形成にとって、確かな下支えとなります。
あまり間を空けずに、次なるポジティブIRのリリースに期待します。