記事→今回は「第三者割り当てによる新株予約権の発行」について、お話しさせていただきます。
ブライトパスも必ずどこかのタイミングで仕掛けてきますので、その時にまごつかないよう、日頃から「第三者割り当てー」についての理解を深めて、いざという時に適切なアクションが出来るようにしておくことが肝要です。
昨日取引終了後、アンジェスが、第三者割り当てによる新株予約権の発行で資金を調達すると発表しました。その結果本日、アンジェス株価はストップ安で462円(100円安)まで下がりました。
バイオベンチャーのストップ安の主な原因は、「第三者割り当てによる新株予約権の発行」と「パイプラインの中止(未達)」です。
ただ、「第三者割り当てー」の方は、逆に一時の下げを直ぐに克服して上昇に転じることもあります。ですから、個人投資家は、その「第三者割り当てー」が、「苦し紛れのダメな第三者割り当て」か「具体的な成功に繋がるポジティブな第三者割り当て」かを見抜いてアクションを起こすことが必要です。
まず、「第三者割り当てー」について、簡単にご説明します。ここでは、今回のアンジェスに当てはめて解説します。
「第三者割り当て」は、アンジェスが資金調達するための手段です。
今回の「第三者割り当て」で、アンジェスは第三者であるフィリップ証券に、新株予約権16万個を割り当て、約93億円を調達します。
フィリップ証券には、リスクはない仕組みになっていて(売買価格差益が入る)、新株16万個は、既存株と合わさりますが、全体の株数が増えるわけですから、既存株主の1株の値打ちが下がる(希薄化)ことと同じです。今回のアンジェスの希薄化率は14.96%とのことですから、理論値としては、株価は14.96%下がることになります。ここで、マーケットの評価が注目されるのです。
今回のアンジェスの第三者割り当てが、ポジティブか?ネガティブか?です。
アンジェスは、「調達した資金は海外を含めた新薬候補(パイプライン)の拡充や、遺伝子治療用の製品の原薬の製造委託費用などに充てる。」としていますが、マーケットが「明確に業績が回復する、収益に繋がる」とみれば、株価は一旦下がっても、そのあと上昇に転じるケースもありますが、「資金シュートを解消するための第三者割り当てで、当面の収益には繋がらない」と評価されると、株価は下値を探る展開となります。
いつか来るブライトパスの第三者割り当てが、ポジティブかネガティブか?それを看過するためには、ブライトパスの動きを日頃から理解しておくことが必要です。
アンジェスに関するニュース→