記事→本日、ブライトパスバイオの株主総会が開催されましたので、概要をご報告いたします。
(なお、総会の模様をこのブログに書くことは特に問題ないと、総会の事務局に確認済みです)
総会は例年通り、ホテルグランドアーク半蔵門の三階会場で、10時から開催されました。
監査役の報告のあと、前方スクリーン(既出の各資料)と録音ナレーションによる説明が一通り終わり、そのあと質疑応答に入りました。
総会全体の私の感想は、
①まさにライセンスアウト活動の真っ只中?と思わせるような永井社長のコメントが随所にありました。
②資金面の手当てが急務、単に第三者割当の増資の繰り返しではなく、「スポンサー探し」の真っ最中という様相でした。
以下、質疑応答の内容、永井社長の主なコメントを列記します。
①Q:23年3月期の純資産は16億円、そろそろ底が見えてきているが、資金面はどうするのか?
→永井社長:当社もそろそろ資金手当ての「服を着替える」「靴を履き直す」時期である。当社を理解する投資家・スポンサーを探すことが必要。マーケットにショックを与えないような方法を模索中である。
②Q:ライセンスアウト活動に永井社長はどれくらいの時間とヒューマンパワーを投入しているか?
→永井社長:現在は、資金調達活動に50%、ライセンスアウト活動に50%を割いている。資金手当てのメドがついたら、ライセンスアウト活動に100%投入したい。
③Q:ライセンスアウト活動について、外部のコンサルなどを使っているか?
→永井社長:一部のパイプラインでは外部のコンサル会社などを使っている。
④永井社長:ライセンスアウト活動において、iPS-NKTの第Ⅰ相は大きな意味を持つ。第Ⅰ相で安全面の結果が出てくるが、細胞療法のこの種のパイプラインで安全性が確認されることの意義は大きい。(ライセンスアウト活動の)相手先も注目している。
⑤永井社長:GRN-1201もライセンスアウト活動はやっており、中国を含む約60社に話を持ち込んではいるが、まだ成果には結び付いていない。
⑥Q:要員が減っているようだが?
→永井社長:パイプラインを絞り込んでいるので、GRN-1201など縮小したパイプラインについての要員は減っているが、iPS-NKTなど主要パイプラインの要員は減らしていない。
⑦抗体薬は他社に追いつかれていないか?
→永井社長:中国のバイオは確かに追い上げ急ではあるが、数撃ちゃ当たる方式である。当社のTIM3など工夫して改良して差別化を図っている。
⑧Q:決算説明会での質疑応答の部分の画像も開示して欲しい。
→永井社長:工夫出来ないか検討する。
⑨Q:社長は、株主からの問い合わせをどれくらい把握してるか?
→永井社長:全てではないが、重要と思われる事項は、報告を受けている。
⑩永井社長:特許について→上場後の特許は生きているが、久留米大由来の特許は、そろそろ期限が切れていく。抗体薬についても特許は出願している。特許をまとめて発信していく。
⑪Q:fate社やセンチュリーの株価は下がっているが、細胞医薬は人気落ちしてきてのか?
→永井社長:今反動が来ている。第二世代の踊り場(足踏み場)にあるが、iPS-NKTの特性を考えれば、ここはむしろ当社のビッグチャンスと捉えている。
⑫永井社長:資金パートナーにも色々ある。センチュリーは、ライセンスアウト料に加えて、同時に出資もした。
また、買収される場合でも、現パイプラインを保持して現方針を継承してくれるような企業であれば被買収も選択肢と考えられる。
⑬ライセンスアウトはいつになるのか?
→永井社長:ライセンスアウト期日目標を明らかにしてしまうと、交渉相手先から足元を見られてしまうこともあるので、公表はしない。
(ただし)、iPS-NKTと抗体薬については、「ライセンスアウトのウインドウ(窓)」は今開いていると認識している。→いつとは言えないが、いつ起こっても不思議ではない、という意味?
⑫永井社長:委託請負業務などで少額の売上を得ることは考えていない。それは寄り道になる。大きく投資して大きくリターンを得る方針である。
⑬Q:永井社長の心意気は?
→永井社長:ライセンスアウトは近づいているものは是非実現させたい。
資金調達は、中長期的な成長にかなう資金調達をやりたい。スポンサーを掴んでくる。
永井は大丈夫か?と訊かれたら「お任せください」と言いたい。
主なやり取りは以上の通りです。
資金パートナー探しとライセンスアウト、どちらも近づいて来たように思われます。
永井社長の今後の手腕に期待します。