ブライトパス・ストーリー

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記事:伊東恭悟先生を想い、考える。

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先日のブライトパス株主総会で、永井社長から、伊東恭悟先生の引退とも取れるような発言がありました。

伊東先生の今後はどうなるのか?
久留米大学がんワクチンセンターの今後の運営は?
など、あれこれと考えてしまいました。
漠然とですが、今回の治験結果にも怯むことなく、伊東先生はまた粘り強く心機一転して研究に邁進されるのだろうな、と私は思っていましたので、永井社長の発言には、正直「えっ!」と内心叫んでしまいました。

帰宅した深夜、伊東先生の著書「がんを生きよう あなたのT細胞が治療の主役です」(2015年刊)を読み返してみました。
ちょうど第三相の途中に発刊された著書です。弘前大学医学部を1974年に卒業とあるので、、現在は70歳前後だろうと思います。三沢市立病院外科を振り出しに、弘前大医学部、東北大歯学部、アラバマ大医学部外科・免疫学部、テキサス大で助教授、そして1992年久留米大医学部教授、1994年から久留米大がんワクチンセンター長を兼務されています。
この著書からは、伊東先生のいばらの道の学究人生が読み取れます。

以下抜粋→「久留米大での探索的臨床試験が順調であったので薬事承認を得るための次のステップは製薬会社による臨床試験(治験)です。足を棒にして、いろいろな製薬会社に支援お願いの行脚をしましたが、『良い研究ですね!興味はありますが・・・』としり込みされ、断られました。そこで、ベンチャー企業を設立して、多くの方々のご支援をいただいて、企業治験として標準治療法が効かなくなった前立腺がんの患者さんを対象とした第Ⅰ相/継続投与試験を実施しました。・・・・・・・・このように各ステップを踏みながら、ようやく薬事承認を得るための第Ⅲ相二重盲検無作為化比較試験を国からの研究支援をいただきながら、製薬企業とベンチャー企業にお願いして、2013年より開始しております。2017年度には最終結果が判明します。」抜粋以上。

伊東先生は、最初は自らライセンスアウト先を探して走り回ったようですが、なかなか成果は出なかったようです(やはり、製薬企業との交渉は、学者さんには難しい仕事だったのでしょう)。結果的には、永井社長がそのあとを引き継いで、おそらくはあらゆる人脈を駆使して、やっとのことで富士フイルムにライセンスアウトできたのだと想像します。

ですから、伊東先生の夢であった「ITK-1の治験実施」は、永井社長の働きで、実現したのです。永井社長はよくやったと思います。
そして、残念ながら「主要評価項目未達」で伊東先生の願いは叶いませんでしたが、「第三相まで完結」できたのですから、伊東先生は本望ではないかと思います。今後どうなるかは分かりませんが、この第三相の結果は大きな財産になるはずです。

あとを継いだ永井社長は、アンテナを高く張って「GRN-1201のキートルーダとの併用、ネオアンチゲン、iPS-T、iPS-NKT」など、次々にパイプラインを増やし、「ITK-1のあと」をにらみながら、時間とも競争しながら、お金の算段もつけながら、走り抜けてきたのではないでしょうか。

ものもと、グリーンペプタイドの壮大なビジョンに賛同して、投資しましたが、この会社はその後思いもよらない変身を遂げて今に至っています。

伊東先生はトップランナーとしてよくリードされました。そして、永井社長はそのあとを受けて頑張っているなと思います。

昨日、7月末で新規臨床試験の受け入れを打ち切る久留米がんワクチンセンター宛てに「がんワクチンセンターの今後の方針・方向性」について、質問のメールを投げかけました。返信があれば、このブログでご報告します。

私は今でも、出来れば伊東先生には「心機一転、再チャレンジ」を期待しています。70歳はまだまだ若いです!
私見ですが、「再発防止薬として、またファーストラインで他薬との併用」あたりがITK-1の目指すべき方向性ではないかと思います。がん治療薬のメインにはなり得ませんが、安価なサイドメニューとしての選択肢には十分なり得ると思います。

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